ASD向けのリーダーシップ理論の解説

PM理論

PM理論では、リーダーの役割は以下の二つとされる。

  • 目標達成
  • 集団維持

PM理論は、目標達成=Performance、集団維持=Maintanance、の二つの頭文字を取って名付けられている。

目標達成を優先すると、集団内の競争が激しくなり、集団内の仲が悪くなる。

集団維持を優先すると、競争が緩くなり、上げられる成果が低くなる。

集団維持と目標達成は、トレードオフなのだ。

外資系や実力主義のベンチャーなど、競争が激しい職場は、目標達成優先型のリーダーシップが必要とされる。

公務員や日本の大企業など、競争が激しくない職場は、集団維持優先型のリーダーシップが必要とされる。

アスペルガーは、人付き合いの苦手から集団維持には向かないが、興味範囲の限定性や常同性から目標達成には向く。

そのため、アスペルガーに向くのは、目標達成優先型のリーダーシップだ。

目標達成優先型のリーダーシップの場合、目標達成のために、集団維持を犠牲にしても良いからだ。

安定した仕事はASDには向かない

ASDを持つ人は、不安が強い特性から、安定した仕事に就きたがる傾向がある。

だが、安定した仕事は集団維持優先型のリーダーシップになるため、あまり向かないと自分は思う。

逆に、ベンチャー企業のような不安定な新興企業は、成果を出さないと会社がつぶれるため、集団維持より目標達成を優先する傾向があり、実力主義になる事が多い。

そのため、ASDは安定した仕事より、不安定な実力主義の仕事の方が向くと自分は思う。

一応、補足で書いておくと、人間の能力は、加齢による衰えと経験による上達が釣り合い、ピークになるのが30歳頃。

そのため、35歳以降の発達障害者は、加齢による衰えで、実力が下がっていくため、実力主義では、発達障害以外の加齢という要素で不利になると自分は思う。

そのため、より正確には、20~35歳のASDは、安定した仕事より、不安定な実力主義の仕事の方が向くと自分は思う。

あと、リーダーシップ理論で役に立ちそうな物には、パスゴール理論やSL理論などがある。

パスゴール理論

リーダーシップの取り方は、以下の二つを示す事だとする考え方。

  • 目標
  • 段取り

SL理論

  1. 教示的リーダーシップ
  2. 説得型リーダーシップ
  3. 参加型リーダーシップ
  4. 委任型リーダーシップ

SL理論は、部下の成熟度によって干渉度を変えると良い、というリーダーシップ理論。

大まかに言うと、未熟な相手には細かく指示を与え、ベテランの相手には大まかな指示を与える、といった考え方だ。

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アスペルガーへのいじめの集団構造

いじめの分類

ASDへのいじめは二つのパターンに別れる。

  • 集団いじめ
  • 単独犯によるいじめ

いじめ加害者の動機

そして、いじめ加害者の動機はそれぞれ以下にようになる

  • 集団いじめ:「集団の裏切り者への制裁システムの暴走」
  • 単独犯によるいじめ:「集団いじめの被害者の八つ当たり」

東大卒の脳科学者の中野信子教授は、著書「ヒトはいじめをやめられない」で、

「いじめは、人間の本能に組み込まれた集団の裏切り者への制裁システムの暴走」

であると述べている。

ちなみに、「ヒトはいじめをやめられない」で述べられているいじめは、集団いじめが対象だ。

単独犯いじめについて解説する。

精神科医が書いた「ケーキを切れない非行少年たち」によると、非行少年たちには、軽度の発達障害や知的障害がある事が多く、そのせいで、学校で壮絶ないじめに遭い、その凄まじいストレスを背景として、幼女への猥褻行為などの非行行為に及ぶ事が多いらしい。

そして、自分の経験では、集団いじめの被害者は、幼女への猥褻行為など、明確な違法行為に及ばなくても、単独犯いじめによって、ストレスを発散するタイプも多かった。

また、単独犯いじめの加害者で数が多いのは、集団いじめの被害者の軽度の発達障害者だが、その他のタイプも複数種類いると思う。

自分の知っている、その他のタイプでは、サイコパス(反社会性パーソナリティ障害)も、単独犯いじめの加害者にいると思う。

いじめ被害者の「脆弱性」

まず、前置きとして、いじめの「責任」と「原因」の二つは別だという事を念押ししておく。

いじめ被害者には、原因はあっても責任はない事が多い。

また、「情報処理安全確保支援士」の教本によると、情報セキュリティでは、

  • 「脆弱性」
  • 「脅威」

という概念を使う。

ASDの特性は、いじめに対する「脆弱性」になる事が多いのだ。

ASDがいじめに遭う「脆弱性」は、それぞれ、以下のようになる。

  • 集団いじめ:社会性の障害
  • 単独犯いじめ:コミュニケーションの障害

集団いじめは、ASDの社会性の障害で、多数派の意見に逆らってしまい、その結果、「集団の裏切り者への制裁システム」への暴走が起き、いじめに遭ってしまうのだと思う。

単独犯いじめは、ASDのコミュニケーションの障害につけこまれ、利用されたり、ストレスの捌け口にされたりしてしまうのだと思う。

そして、特性ごとに、強く出やすいタイプがいる

  • 社会性の障害:積極奇異型ASD
  • コミュニケーションの障害:発達の偏りが大きいタイプ、受動型ASD、孤立型ASD

積極奇異型ASDは、併発したADHDの影響で自己主張が孤立型より強めだ。

だが、自己主張する分、社会性の障害が強く出る傾向がある。

孤立型ASDは、ADHDの併発がないASDのみのタイプであり、周囲への興味が薄いのか、自己主張が積極奇異型より弱めだと思う。

そのため、社会性の障害が積極奇異型よりは弱めだと思う。

学校の場合
  1. 定型発達者から、積極奇異型ASDや尊大型ASD、ADHDが、集団いじめを受ける
  2. 集団いじめ被害でストレスを抱えた上記三タイプが、受動型ASD、孤立型ASDに八つ当たりで単独犯いじめ
  3. 単独犯いじめの被害者が家庭で八つ当たり

「スクールカーストの正体」には、スクールカースト下位のグループには、発達障害の特性が見られる生徒が多い、下位グループはいじめを受けがちだと書かれている。

「ヒトはいじめをやめられない」は、前述の通り、いじめは、人間の本能に組み込まれた「集団の裏切り者への制裁システム」の暴走と書かれている。

自分の学校でのいじめ被害などから、こういったパターンがあると分析した。

職場の場合
  1. 実務を担う30代社員から、実務能力が衰えた中高年社員がモラハラを受ける
  2. モラハラでストレスを抱えた中高年社員が、発達障害を持つ20代社員に八つ当たりで「いじり」をしたり、家庭で家族に八つ当たり

職場のパターンの根拠は、以下の二つ。

東大卒の女性ジャーナリストの中野円佳氏の著書「上司のいじりが許せない」では、加齢で実務能力の衰えた中高年社員による、新入社員へのマウンティングとしていじりが行われるとある。

あと、フランスの精神科医マリーフランスイルゴエンヌの著書「モラルハラスメント」には、収入の少ない若年層と加齢で能力の衰えた中高年が、モラルハラスメントの被害に遭いやすい、と記してあったと思う。

精神科デイケアの場合
  1. 発達障害や精神疾患で社会的に失敗した中高年の患者が「中年の危機」を抱える
  2. 「中年の危機」を抱えた中高年患者が、若い発達障害患者にマウンティング
  3. 相談しても、モラルハザードを起こした、やる気のないデイケア職員が隠蔽

精神科デイケアのパターンは、自分の被害体験と、前述の「上司のいじりが許せない」などから、自分で考えたものだ。

その他の場合
  • ADHDが受動型ASDを都合よく利用し、搾取
  • 反社会性パーソナリティ障害(サイコパス)が受動型ASDから搾取
  • 尊大型ASDが受動型ASDを子分のように周りに集め、自分を大きく見せ、尊敬させようとする

ADHDが、おとなしい受動型ASDにつけこみ、理不尽な扱いをしているパターンが多いと思う。

「フレネミー」という言葉があるが、ADHDのASDへの搾取はそれに近いと思う。

サイコパスの場合も、ADHDと同様のパターンが多いと思う。

あと、尊大型ASDには、自己愛性パーソナリティ障害が併発していると見られる。

そして、それには、発達障害による適応障害で社会的に失敗し、プライドを保つために弱い相手に威張らずにいられない、という仕組みがあると思う。

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アスペルガーにデイケアは向かない

社会性の障害があるアスペルガーは、集団療法ではいじめ被害リスクが高いため、デイケアには向かないと自分は思う。

デイケアとは?

デイケアとは、精神科の集団療法の事。

回復期の精神科の患者が、デイケア職員の同席の下、患者同士でグループになって、レクリエーションをしたりして過ごしている。

レクリエーションとは、例えば、ビーズを型にはめてアイロンで固めてコースターを作ったり、ビデオに合わせて体操をしたり、単におしゃべりをしたり、といった事だ。

通常の精神科デイケアは統合失調症などから回復した患者、高齢の患者が多い。

発達障害専門デイケアの場合、20代の発達障害者が多い。

筆者は、通常の精神科デイケアと発達障害専門デイケアの両方に行った事がある。

ASDはデイケアでは人付き合いを学べない

「デイケアで人付き合いを経験して学びなさい」という医師は多い

だが、ASDの場合は時系列の把握が苦手で、因果関係の把握も苦手なため、経験から人付き合いを学ぶ事は難しい。

ASDの場合は、経験よりも本やソーシャルスキルトレーニング(授業形式で人付き合いノウハウを学ぶ治療)などから、明文化された情報から学ぶ方が良いと自分は思う。

そして、詳しくは別記事で書く予定だが、ソーシャルスキルトレーニングも、集団授業形式ではなく、在宅から見れる動画授業形式にした方が良いと思う。

集団療法といじめ被害リスク

社会性の障害があるアスペルガーは精神科デイケアでもいじめられるリスクが高いため、いじめ後遺症が更に加わり、却って二次障害が悪化する可能性が高い。

医療関係者は、「患者をいじめから守って安全にリハビリできるようにするために、精神科デイケア職員がいるのだ」と言うかもしれない。

だが、それは以下の理由から上手く機能していない。

  • 精神科デイケア職員には、精神保健福祉士を法定最低人数しか配置せず、残りの職員には、心理学の知識に乏しい看護師・作業療法士を配置する病院が多い
  • 知識不足の影響か、デイケア職員のモラルハザードが酷く、いじめ隠蔽が多い事

ASDが精神科デイケアに通って協調性が身に付いたように見えても、それは、いじめ被害で依存性パーソナリティ障害や学習性無力感になり、表面上おとなしくなった事で、社会性の障害が目立たなくなった、というのが実態だと自分は思う。

実際、筆者は通常の精神科デイケアと発達障害専門デイケアの二つに通った事があるが、両方でいじめ被害に遭い、非常に強い苦痛を味あわされた。

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アスペルガーにブラインドバリアフリーを

アスペルガーへの差別

日本のアスペルガーには「プライバシーを保ちながら支援を受けられる仕組み」が必要だと自分は思う

「和」を重視する日本では、「空気が読めない」アスペルガーは大罪人扱いされがちだからだ。

故に、専門職以外の一般人には、伝えない方が良いと自分は思う。

ブラインドバリアフリーのやり方

ブラインドバリアフリーの具体的なやり方としては、ASD向けのバリアフリーな社会制度を、発達障害者専用ではなく、健常者も含めた全ての人にとっての選択肢にする事で、ASDを持つ事を隠しやすくすると良いと思う。

例えば、アスペルガーを持つ人は、生まれつきコミュニケーションの障害がある。

そのため、アスペルガーを持つ人には、進学・就職における面接試験を免除、あるいはSPIのような適性検査テストで代替、といったバリアフリーな社会制度が考えられる。

ただし、面接試験のために待合室などで待つシステムの場合、そこにいなかった人に自閉系の発達障害があると推測しできてしまう。

かといって、待合室を複数設けたり、複数日に分けてやるのは、コスト効率が悪い。

そのため、面接試験の免除・代替は、アスペルガーを持つ人だけでなく、健常者でも希望すれば受けられる、といったシステムにすると良いと思う。

例としては良くないが、例えば、容姿が優れた人は面接が有利だが、容姿に劣っている人は面接に不利だ。

そういった人も、面接試験の免除・代替システムがある場合、SPIのような適性検査テストを面接の代わりに受けると考えられ、そういった人達とASDが共に、制度を利用すれば、誰がASDなのか分かりにくくなる。

また、重度のASDは100人に一人だが、軽度のASDまで含めると10人に一人になる。

バリアフリーな社会制度を、発達障害者専用ではなく、健常者も含めた全ての人にとっての選択肢として設計すれば、そういった軽度のASDの人も、ASD向けのバリアフリーな社会制度を利用しやすくなる。

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アスペルガーを持つ人が人付き合いを独学するのに役立つ本のまとめ

発達障害の入門的知識

  • 「自閉症スペクトラム」本田秀夫(精神科医)
  • 「大人の発達障害」林寧哲(精神科医)
  • 「発達障害」岩波明(精神科医)

本田秀夫医師の「自閉症スペクトラム」は、細かいノウハウではなく、基本的な考え方を中心に述べた本。

「苦手の克服より得意を伸ばす」などの考え方が述べられている。

そして、2019/9/16現在は、子供の発達障害の医師や本は割と多いが、大人の発達障害を対象にした本や医師は少なめ。

林寧哲医師の「大人の発達障害」は、そういった少数派の大人の発達障害を対象にしている本で、分かりやすい入門書だ。

岩波明医師の「発達障害」は、当事者や家族向けの本ではなく、学術的な研究といったコンセプトの本。

前述の二冊を読んだ後、更に詳しく知りたい場合に読むと良いと思う。

いじめ対策

  • 「ヒトはいじめをやめられない」中野信子(東大卒脳科学者)
  • 「上司のいじりが許せない」中野円佳(東大卒ジャーナリスト)
  • 「モラルハラスメント」マリーフランスイルゴエンヌ(フランスの精神科医)
  • 「カウンセラーが語るモラルハラスメント」谷本恵美(心理カウンセラー)
  • 「マインドコントロール」岡田尊司(精神科医)
  • 「依存性パーソナリティ障害入門」矢幡洋(臨床心理士)
  • 「Cocora 自閉症を生きた少女」小学校編・思春期編 天咲心良(ASDの女性)
  • 「サイコパス」中野信子
  • 「スクールカーストの正体」堀裕嗣(元中学教諭)

中野信子教授の「ヒトはいじめをやめられない」には、脳科学的に見ると、いじめは、人間の脳に備わった「集団の裏切り者制裁機能」の暴走である、という説明がされている。

発達障害を持つ人はいじめ被害率が高い。

「ヒトはいじめをやめられない」の知識は、発達障害を持つ人のいじめからの自衛に役立つと自分は思う。

アスペルガーを持つ人へのいじめには、「いじり」や「モラルハラスメント」などの心理的虐待が多い。

アスペルガーを持つ人はコミュニケーションの障害を抱えているため、心理的虐待をされても上手く抗議できず、他人に説明して助けを求める事も難しいからだ。

「上司のいじりが許せない」「モラルハラスメント」「カウンセラーが語るモラルハラスメント」からは、そういった心理的虐待から自己防衛するためのノウハウを学べると自分は思う。

あと、ハラスメントには、「理不尽な事をする前に、精神的に支配して抵抗できなくする」といった手口が多い。

例えば、セクハラの前にはパワハラがある、という傾向がある。

そういった精神的支配の手口について書いてあるのが「マインドコントロール」「依存性パーソナリティ障害入門」だ。

受動型アスペルガーは、そういった精神的支配を受けやすいと自分は思う。

「Cocora 自閉症を生きた少女」は、ASDを持つ女性の自伝で、いじめや虐待の体験が書かれている。

アスペルガーを持つ人は、コミュニケーションの障害でいじめ被害を上手く言語化して説明できなかったり、「どういった事で他人に助けを求めればよいのか?」といった事を教えてもらわないと助けを求められなかったりする。

そのため、アスペルガーの当事者にとって、「Cocora自閉症を生きた少女」は、自分の被害を言語化して説明したり、「どういった事で助けを求めれば良いかの判断」などへの、助けになると自分は思う。

あと、いじめには、集団犯と単独犯がある。

前述の「ヒトはいじめをやめられない」は集団犯によるいじめの本だ。

単独犯によるいじめには、

  • 軽度の発達障害者から重度の発達障害者への八つ当たり
  • 加害者にサイコパスの特性があるケース
  • 中年の危機を抱えた中高年が、発達障害を持つ若者へ八つ当たり

といったパターンがあると自分は思う。

「サイコパス」中野信子著は、サイコパスを持つ加害者による、単独犯のいじめへの対策の助けになると自分は思う。

「スクールカーストの正体」は、スクールカーストといじめの関係について書かれている。

「スクールカーストの正体」は学校を対象に書かれているが、大人の社会にも応用できる本だ。

あと、自分は時間がなく読めていないが、田淵俊彦著の「発達障害と少年犯罪」という本がある。

発達障害と犯罪には直接的な関係はないが、いじめや虐待被害で犯罪率が間接的に上がっているという内容が書かれているようだ。

あと、これも時間がなくて読めていないが、「りはめより100倍恐ろしい」という学校での「いじり」の本もある。

詐欺対策

  • 「ダマされない技術」真川清(弁護士)
  • 「嘘の見抜き方」若狭勝(元検事)

「ダマされない技術」には、例えば、

『脅迫で使われるのは、「家族、住所、職場」であり、これら三つは怪しい相手には教えてはいけない』

といったノウハウが紹介されている。

アスペルガーを持つ人は、詐欺対策として、読んでおくと良いと思う。

「嘘の見抜き方」は、元検事の人が尋問のノウハウを書いた本だ。

以下のようなノウハウが紹介されている。

  • 嘘には、「事実の嘘」と「解釈の嘘」があり、「解釈の嘘」は見抜く事が難しい
  • 尋問の時は、解釈ではなく、事実ベースで聞いていく

アスペルガーを持つ人は、言葉の裏の感情が読めず騙されやすい。

「嘘の見抜き方」は、アスペルガーを持つ人が騙されないようにするための助けになると自分は思う。

仕事術

  • 「ちょっとしたことでうまくいく発達障害の人が上手に働くための本」 對馬陽一郎(NPO職員) 林寧哲(精神科医)
  • 「自閉症の才能開発」テンプル・グランディン(ASD当事者、動物学者)

「ちょっとしたことでうまくいく発達障害の人が上手に働くための本」には、

  • スマホとPC両方から書きこめるグーグルカレンダーを使ったスケジュール管理
  • 仮想デスクトップを使ってPCの平行作業の混乱を防ぐ

など、ITツールや小物を使った仕事術が書かれている。

「自閉症の才能開発」は、古い本だ。

テンプル・グランディン教授は、動物学者で発達障害は専門ではないが、社会的に成功できたASD当事者として有名な人だ。

「自閉症の才能開発」には、

  • 重要なルールを守れば、些細なルールは破っても大目に見られる
  • 客先常駐の働き方をしていて、短期的な人間関係だったため、適応できた
  • 自分が異様に見えるようで、仕事相手には疑いの目を向けられる事が多かったが、自分の技術力を証明する設計図を仕事相手に見せて、信用を得てきた。

といった彼女が自分の人生で工夫してきたノウハウが書かれている。

話術

  • 「雑談力が上がる話し方」斎藤考(明治大学文学部教授)
  • 「論破力」西村博之(2ch創業者)

話術には、ソフトな話術とハードな話術があり、以下のように使い分ける。

  • 長期的関係:ソフトな話術
  • 短期的関係:ハードな話術

「雑談力が上がる話し方」は、ソフトな話術の本。

「論破力」はハードな話術の本だ。

あと、「東大話法」という話術もあり、知っておくと自衛に役立つと自分は思う。

気になったら、「東大話法」と検索してみて欲しい。

恋愛ノウハウ

  • 「美人の正体」越智圭太(法政大学文学部心理学科教授)
  • 「新『ナンパ塾』完全極秘マニュアル」草加大介
  • 「口説きの技術」草加大介
  • 「不倫」中野信子
  • 「部長、その恋愛はセクハラです」牟田和恵(京大卒の社会学者)

越智圭太教授の「美人の正体」は、恋愛心理学の本だ。

  • カップルは、容姿のつり合いが取れる人同士で付き合う事が多い
  • 短期的関係では容姿を重視し、長期的関係では性格の相性を重視

などの科学的な恋愛の分析が紹介されている。

「新『ナンパ塾』完全極秘マニュアル」「口説きの技術」は、科学的ではないが、実践的なノウハウが書かれた恋愛ノウハウの本。

中野信子教授の「不倫」は、脳科学から見た「不倫」の本。

不倫は、遺伝子が原因で、不倫遺伝子は、50%の人が持っているといった事が書かれている。

「部長、その恋愛はセクハラです」は、セクハラ加害者の動機について解説されている本。

女性のアスペルガー向けには以下の恋愛ノウハウの本があるが、自分は男性で読んだ事がないため、良い本かどうかは分からない。

  • 「アスピーガールの心と体を守る性のルール」デビ・ブラウン
  • 「アスパーガール:アスペルガーの女性に力を」ルディ・シモン

家庭問題

  • 「毒親の正体」水島広子(精神科医)
  • 「アダルトチャイルドが自分と向き合う本」アスク・ヒューマンケア研修相談室
  • 「アダルトチャイルドが人生を変えていく本」アスク・ヒューマンケア研修相談室

「毒親の正体」には、「毒親」を作る精神医学的事情は以下の4つのパターンがあると書かれている。

  1. 発達障害タイプ
  2. 不安定な愛着スタイル
  3. うつ病などの臨床的疾患
  4. DVなどの環境問題

そして、水島広子医師が見てきた「毒親」で最も数が多いのは、発達障害を持つ人達だと言う。

発達障害は遺伝するため、発達障害と診断された人の親にも軽度の発達障害がある事が多い。

発達障害を持つ人で、親子関係にトラブルを抱えている場合、「発達障害を背景とした毒親」の可能性が高いと自分は思う。

アダルトチルドレンは、「子ども時代に、親との関係で何らかのトラウマを負ったと考えている成人」の事。

アダルトチルドレンの家庭では、以下のように役割が別れる事が多い。

  • ヒーロー
  • スケープゴート
  • ロストチャイルド
  • ケアテイカー
  • クラウン

「発達障害を背景とした毒親」の場合も、家庭がアダルトチルドレンの様相を呈している事が多いと自分は思う。

あと、自分は時間がなくて読めていないが、マルトリートメントの本に、「子どもの脳を傷つける親たち」友田明美(医師)がある。

マルトリートメントとは、「不適切な養育」を意味し、「激しい夫婦喧嘩を見せる」「風呂上りに裸でウロウロ」といった扱いが、子供の脳にダメージを与えて変形させてしまうのだそうだ。

アスペルガーの夫を持つ女性がうつ病に似た症状を呈する「カサンドラ症候群」では、子供がいる場合、激しい夫婦喧嘩を見せてしまい、マルトリートメントになってしまっている事が多いと自分は思う。

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人事制度とアスペルガー

人事制度の分類

人事制度は、以下のように、人事権の所在によって、大きく二つに分けられる。

  • 人事部に人事権が集中
  • 直属の上司に人事権

人事部に人事権が集中

人事部に人事権が集中している場合、直属の上司には人事権が与えられない。

人事権とは、法律的な言い方をすると、「就業規則の中の懲戒規定による懲戒権」となる。

分かりやすく言うなら、部下を解雇できる権限の事。

あと、「雇用契約に基づく労務指揮権」は、継続的に雇われる場合は強制力が生じにくいため、ここでは人事権とは扱わない。

直属の上司に人事権がない場合、直属の上司には、「おだてて動かす」というマネジメント手法が必要になる事が多い。

そして、アスペルガーを持つ人は、社会性の障害で嘘が言えなかったり、コミュニケーションの障害で他人の感情が分からないため、「おだてて動かす」マネジメントは苦手だ。

そして、日本の中規模以上の会社では、人事部に人事権が集中しているタイプの企業が多い様子だ。

そのため、管理職になった段階で挫折するアスペルガーの人がいるのだと思う。

直属の上司に人事権

直属の上司に人事権が与えられている場合、直属の上司の一存で部下を解雇する事ができる。

そのため、直属の上司に人事権がある場合、直属の上司は「怖い態度と強権行使」でリーダーシップを取る傾向がある。

外資系企業などがそれに当たる。

ちなみに、アメリカの場合、訴訟大国でもあるため、上司は訴訟を恐れて言葉を選び、部下は解雇を恐れて命令に従う、といったバランスが取れた職場になっている様子だ。

また、外資系企業では、中間管理職に人事権を与えるため、濫用しないよう、就業規則ハンドブックでルールが明文化され、かつ職務記述書で仕事の範囲が明確に定められる、などの対策が取られているようだ。

そのようにルールが明文化されている事も、外資系企業などの人事権が直属の上司に与えられる職場でアスペルガーを持つ人が適応しやすい理由の一つだと自分は思う。

そして、アスペルガーを持つ人は、こういった直属の上司に人事権がある職場でのマネジメントなら、向くと思う。

部下を動かすには強権行使すれば良いため、部下をおだてて動かす必要がないからだ。

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アスペルガーの下位分類

アスペルガーの下位分類

  • 孤立型
  • 積極奇異型
  • 受動型
  • 大仰型
  • 尊大型

孤立型は、呼ばれても返事をしなかったり、話しかけても答えなかったり、と他人への関心が乏しい。

積極奇異型は、他人に関わろうとするが、相手の感情に興味がなく、自分の拘りの対象について、一方的にしゃべり続ける傾向がある。

受動型は、従順で、他人との関わりは持てるが、自分からは他人に関わろうとはしない傾向がある。

大仰型は、ぎこちなく周囲に接しているタイプだ。

誰に対しても過度に礼儀正しく、丁寧すぎたり、堅苦しい対応をする傾向がある。

尊大型は、名前の通り、尊大な態度で、口が達者な傾向がある。

タイプ別のイメージ

  • 孤立型:孤高の哲学者なフクロウ
  • 積極奇異型:気まぐれでやんちゃな若い猫
  • 受動型:おとなしい羊
  • 尊大型:狡猾なキツネ

下位分類と後天的要素

アスペルガーは、前述の通り、5タイプに分かれる。

その内、以下の二タイプのみが先天的な、一次的なタイプだと自分は思う。

  • 孤立型
  • 積極奇異型

二タイプの違いはADHDの併発の有無だと自分は思う。

  • 孤立型:ASDのみ
  • 積極奇異型:ASD+ADHD

ADHDの併発があるのは、ASDのうち、半数ほどだ。

そして、以下の三タイプは、前述の先天的なニタイプから、後天的な要素で派生的にできた二次的なタイプだと、自分は思う。

  • 受動型
  • 尊大型
  • 大仰型

そして、受動型と尊大型にはパーソナリティー障害の併発があると自分は思う。

根拠は以下の二つだ。

  • 発達障害にはパーソナリティ障害が併発しやすい事
  • ASDの下位分類は年齢と共に変化し、後天的である事

具体的に併発していると思われるパーソナリティ障害は以下の二つだ。

  • 受動型:依存性パーソナリティ障害が併発
  • 尊大型:自己愛性パーソナリティ障害が併発

受動型は、周囲からの心理的暴力で無理やり従わされ、結果として依存性パーソナリティ障害を併発しているタイプだと自分は思う。

尊大型の場合、自己愛性パーソナリティ障害の併発の可能性がある。

あと、発達障害そのものは、先天的な物で、「疾患としての障害」ではなく、「人類の生物としての適応の一つ」。

だが、受動型や尊大型が併発しているパーソナリティ障害は、後天的な物で、「疾患としての障害」であり、治療した方が良いと自分は思う。

ちなみに、大仰型は、「知識」で人付き合いの苦手を補おうと、後天的に人付き合いを独学した孤立型のアスペルガーが、ぎこちなく社交している。

大仰型は、周囲からはあまり困っていないように見えても、本人は人付き合いの苦手を克服するために、必死の努力をしている事が多い。

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アスペルガーへの好き嫌いの傾向

アスペルガーへの好き嫌いの傾向

アスペルガーは

  • 社長などのトップには好かれる
  • 中間管理職には嫌われる

傾向があると自分は思う。

社長などのトップは、周囲のごますりを警戒して意外に孤独。

そのため、社会性の障害でごますりができないアスペルガーはトップに信頼されやすい。

反対に、中間管理職は上層部へのごますりの反動でお世辞を好む。

そのため、ごますりができないアスペルガーは生意気だと嫌われやすい。

また、この傾向は積極奇異型ASDに顕著だ。

積極奇異型ASDはADHDが併発していると思われ、自己主張をする分、社会性の障害が強く出やすいからだ。

また、積極奇異型ASDは、併発しているADHDの多動衝動性とASDの社会性の障害で、偉い人に物怖じせずに会いに行く事ができる事もあるようだ。

積極奇異型アスペルガーのサクセスストーリー

アメリカの発達障害児への支援教育をブログで紹介している「チャビ母」さんの記事、「積極奇異型アスペルガーのサクセスストーリー。その鍵は?」でも似た内容が紹介されている。

チャビ母さんのASD積極奇異型の息子さんは、スポーツ観戦が好きなそうだ。

そして、息子さんは、ASD積極奇異型の特性で、物怖じせずにSNSで有名な人にコンタクトを取ったり、試合前後に直接話しかけたりして、気に入られ覚えられているそうだ。

アンデルセンのサクセスストーリー

岩波明教授の著書「発達障害」には、ASDだったと言われているアンデルセンについても解説されている。

アンデルセンは対人関係が苦手なのに、有力者に自分の作品を無遠慮に売り込みに行く事があり、それはASDの社会性の障害による物だと考えられると書かれている。

そして、作品に見られた才能や邪気のない人柄によって、彼は幸運にも成功を掴む事ができたとも書かれている。

また、「作家たちの秘密 自閉症スペクトラムが創作に与えた影響」でも同様の事が書かれていた。

自分は、それには、アスペルガーの、社長などのトップには好かれるが、中間管理職には嫌われる傾向で、アンデルセンが有力者たちに気に入られたからだと考えている。

カサンドラ症候群と小者症候群の違い

自分は、中間管理職がアスペルガーを嫌う傾向を、個人的に「小者症候群」と呼んでいる。

カサンドラ症候群との違いは、以下のようになる。

  • ASDの立場が強い:カサンドラ症候群
  • ASDの立場が弱い:小者症候群

ちなみに、カサンドラ症候群は、ASDの夫を持つ妻がうつ病に似た症状を呈する現象。

アスペルガーを嫌い、その理由をカサンドラ症候群だと言う人がいるが、ASDの立場が弱い場合、嫌う人は小者症候群なのだと思う。

ちなみに、この傾向は、勤務医や下級医療職、塾講師にも見られると思う。

「小者症候群」について社会に周知させれば、アスペルガーを批判する事が、自身が小者だと言ってしまう事に繋がるようになり、アスペルガーへの差別が少しは減少すると思う。

パーソナリティ障害がある場合

ちなみに、元は積極奇異型のASDでも、周囲からの迫害行為でパーソナリティ障害を併発してしまい、受動型や尊大型に変化すると、積極奇異型の「社長などのトップに信頼されやすい」という長所が失われる傾向があると自分は思う。

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アスペルガーが集団にもたらすメリット

発達障害を、「疾患としての障害」ではなく、「人類の生物としての適応の一つ」とする説は「ニューロダイバーシティ」と呼ばれる。

ニューロダイバーシティの視点から、アスペルガーが集団にもたらすメリットをまとめた。

アスペルガーが集団にもたらすメリット

  • 技術的イノベーション
  • 集団の暴走を防ぐ
  • 集団外部の脅威を見張る
  • リスクに強い

技術的イノベーション

アスペルガーを持つ人は、興味範囲の限定性や繰り返しの特性で、技術者に適性が高く、技術的イノベーションを起こしやすい。

参考記事:「自閉症は人類進化に必須の性質(11月15日Time & Mindオンライン掲載論文)

集団の暴走を防ぐ

アスペルガーを持つ人は、社会性の障害から、集団の多数派に合わせる事よりも、科学的法則を重視する傾向がある。

その社会性の障害の特性から、アスペルガーを持つ人は多数派の意見に流されず、冷静に状況を判断でき、集団の暴走を防いで来た。

参考記事:「自閉症は人類進化に必須の性質(11月15日Time & Mindオンライン掲載論文)

集団外部の脅威を見張る

アカゲザルの群れには、集団内の社交に注意を払う個体と集団外の脅威に注意を払う個体がいて、それは遺伝的に決まっている。

人間の場合、アスペルガーが集団外の脅威に注意を払う個体に当たる。

参考記事:「自閉症者が人類社会に「不可欠」である理由 〜実は障害ではない!

最近では、地球温暖化に反対し、国際的な影響力を及ぼした16歳の環境保護活動家のグレタ・トゥーンベリさんが好例だと自分は思う。

リスクに強い

ASDは不安が強い特性がある。

逆に、サイコパスは恐怖を感じにくい特性がある。

まとめると、不安の感じやすさは、「ASD >健常者 >サイコパス」の順になるのだと思う。

そして、確率分布は正規分布となる。

正規分布とは、簡単に言うと、以下のようになる。

  • 極端にマイナスな事は小さな確率で起きる
  • 平均的なプラスマイナスの事は中程度の確率で起きる。
  • 極端にプラスな事は小さな確率で起きる

そして、

  • ASDは小さな確率で起きる、極端にマイナスな事に備える個体、
  • 健常者は、平均的な確率で起こる平均的な値の事に備える個体。
  • サイコパスは、小さな確率で起きる、極端にプラスな事に備える個体

なのだと自分は思う。

ASDのように不安が強い個体がいれば、確率的に小さいが、ダメージが大きい大災害が起きても、集団が全滅せず、一部分だけでも生き残れる。

逆に、サイコパスのように不安を感じにくい個体がいれば、確率的に小さい大チャンスが訪れた時、それを取り逃す事なく、活かして集団の繁栄に繋げられる。

そして、ASDやサイコパスが100人に一人と少数派なのは、確率的に小さい事に備える個体のため、数が少なくても良い、という事だと自分は思う。

あと、「自閉症スペクトラム」という名前が示す通り、特性はグラデーションのように濃淡を為している。

病院で診断される重度の発達障害者は、100人に一人だが、軽度の発達障害者まで含めると10人に一人にまで増えるらしい。

そういった軽度の発達障害者も同様の傾向があると自分は思う。

まとめると、

  • アスペルガーは不安が強いため、リスクに強い
  • 健常者は通常の事をこなす
  • サイコパスは不安を感じにくいため、チャンスに強い

のだと自分は思う。

あと、アスペルガーは不安が強いため、ストレスに弱く、リスクに弱いじゃないか、という反論もあるかもしれない。

リスク対策には、

  • 予防対策
  • 発生後対策

の二つがある。

アスペルガーは、不安が強く、ストレスに弱いため、発生後対策には弱いかもしれない。

だが、予防対策はリスクそのものの発生を抑えるため、ストレスは発生せず、アスペルガーを持つ人は得意だと思う。

一応補足しておくと、アスペルガーがリスクに強い、というのは自分の個人的な考えだ。

まとめ

アスペルガーを持つ人を「空気が読めない人」として集団から排斥すると、集団の暴走が起きやすくなったり、集団外の脅威への対処が遅れるといった被害が出やすくなる可能性が高い。

政府が少数民族を保護するように、アスペルガーも遺伝的なマイノリティとして、政府が保護する事が必要だ、と自分は思う。

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アスペルガーにはホームスクールを

インクルーシブ教育vsホームスクール

インクルーシブ教育とは、障害を持つ生徒が、健常者の生徒と共に、集団授業を受けるのが良いという考え方。

ホームスクールとは、学校へ通学せずに自宅で学習する教育制度の事。

インクルーシブ教育とホームスクールは真逆の考え方だ。

そして、自分は、アスペルガーを持つ生徒には、インクルーシブ教育よりも、ホームスクールの方が向くと思う。

身体障害者の場合は、インクルーシブ教育が可能かもしれないが、発達障害者の場合には向かないと自分は思う。

東大卒の脳科学者である中野信子教授の著書「ヒトはいじめをやめられない」によると、いじめは、人間の本能に組み込まれた 「集団の裏切り者への制裁システムの暴走」。

ここからは自分の意見だが、アスペルガーを持つ人は社会性の障害で、そのシステムの暴走の対象になりやすいと思う。

また、岩波明教授の著書「発達障害」の電子書籍版の16%位置には、

『社会性に障害を持つASDの患者では、標準以上の知的能力を持っていたとしても、対人関係が苦手で、学校や職場などの集団生活において様々な問題を生じさせる。

教室では、興味のない授業にはまったく参加しなかったりする。

集団から孤立しやすく、学校ではいじめの標的になることが多い』

との記述がある。

また、同著には、図1-3として、ASD患者302例への生活状況のアンケートのグラフが載っており、それによると、ASDを持つ人は健常者の約2倍、いじめ被害がある。

「スクールカーストの正体」にも、「スクールカーストで下のグループには発達障害を持つ生徒が多く、そのグループはいじめ被害リスクが高い」との趣旨の記述がある。

また、慶応義塾大法学部政治学科卒の藤原さとさんの書いた記事「アメリカのホームスクーリング事情から考える学校の存在意義について」には、

個人主義の国であるアメリカでは合理的に考える傾向があり、クラスでいじめられており、学校側も十分に対応しないのに学校に行き続けるという判断そのものがアメリカでは「crazy」となります。

https://kotaenonai.org/blog/satolog/1171/

との記述がある。

アスペルガーを持つ生徒には、インクルーシブ教育よりも、ホームスクールの方が向くはずだ

そして、ASD向けのホームスクールを作るなら、以下の点を工夫すると良いと思う。

  • 授業でのスクーリングは一切なし
  • 試験時のみスクーリング
  • 不登校になった後に通わせるのではなく、最初から通信制へ
  • 学力試験を実施

スクーリングとは、通信制教育でも時々登校して授業や面接を受ける事。

ASDの場合は、そういったスクーリングは、試験時を除いて、一切なしにした方が良いと思う。

また、現在の日本には、高校と大学に通信制学校があり、小学校と中学校にはあまり知られていないが、不登校児への救済策としての通信制はあるようだ。

だが、自分は、いじめを受け、二次被害が増え、不登校になった後に通信制にするのではなく、最初からいじめ被害を避けるために通信制にした方が良いと思う。

保育園や幼稚園のステップでも、発達障害の専門資格を持つ保育士や幼稚園教諭を、ASDを持つ家庭へベビーシッターとして派遣するなどして、集団保育は避けた方が良いと自分は思う。

あと、現在の通信制には入学試験がなく、進級基準も緩い事が多いように見受けられる。

詳しくは別の記事で解説する予定だが、アスペルガーを持つ生徒を対象にしたホームスクールは、入学時や進級時、卒業時に健常者と同レベル以上の学力試験をつけた方が良いと自分は思う。

あと、エジソンは、発達障害を持つ有名人として例に挙げられる事が多い。

そのエジソンも、母親が自宅で勉強を教えるホームスクールで勉強をしていたようだ。

あと、ホームスクールが向くのは、「知的障害を伴わない発達障害者」だと自分は思う。

「知的障害を伴う発達障害者」は、医療知識を持たない一般人の保護者では、ホームスクールは難しい可能性が高い、と自分は思う。

インクルーシブ教育の理想と現実

インクルーシブ教育の理想自体は素晴らしくても、現在の教育機関の人材の平均レベルではインクルーシブ教育の理想は実現できていない、と自分は思う。

「スクールカーストの正体」には、

「教師のリーダーシップ能力が高ければ学級のいじめ問題は少なくなり、逆にリーダーシップ能力が低いといじめ問題は多くなる」

という趣旨の記述がある

「現代の教師職はエリート職ではないため、高いリーダーシップ能力を持つような優秀な人材は集まりにくい」

との趣旨の記述もある。

自閉症スペクトラムの女性の自伝「Cocora 自閉症を生きた少女」の小学校編には、

『一年生の時、「鈴本」という教師が担任になった時、教師である鈴本にも同級生にも激しい虐待・いじめを受けた。

だが、「堀田先生・桜田先生」という教師が担任の時は、いじめられる事もなく、穏やかな学校生活を過ごす事ができた』

との趣旨の記述がある。

発達障害を持つ児童が健常者の児童と共に学ぶ「インクルーシブ教育」は、教師の質が高い事が前提だと、自分は思う。

現在の教師の質はバラつきが大きすぎ、一部の教師しか、「インクルーシブ教育」の理想を実現する事はできないと自分は思う。

インクルーシブ教育の実現には、教師の質の向上が必要だが、現在は予算の制限で教師の質を上げる事はできないだろう、と自分は思う。

つまり、インクルーシブ教育の理想を実現するには、教師の質が高い事が必要だが、現実には、教師の質にばらつきがあるため実現できない、のだと自分は思う。

そのため、ASDの生徒には、通信制教育でいじめを避けながら教育を受ける機会を提供する事が必要だと思う。

ホームスクールと家庭の経済力

高校生以上になれば、カリキュラムと教材を与えれば、独学できる生徒が多いだろう。

だが、小中学生までの段階では、集団授業ではないホームスクールのため、大人が横に座って勉強する時間を守らせる事が必要だと思う。

アメリカのホームスクールの統計では、両親がいて片方が働いている、というタイプの家庭にホームスクールが最も多い傾向がある。

参考記事:「Number and percentage of homeschooled students ages 5 through 17 with a grade equivalent of kindergarten through 12th grade, by selected child, parent, and household characteristics: 2003, 2007, and 2012

ホームスクールで子供に勉強を教える時間を確保のために、片方の親が一定期間、「専業主婦」又は「専業主夫」になる必要がある、あるいは元々そうだったから時間を確保しやすかった、という事情があるのだろう。

そして、低所得家庭では、発達障害児がいても、共働きをせざるを得ず、ホームスクールは現実的にできないかもしれないと思う。

そこは仕方ないため、補助金を出すか、低所得家庭でのホームスクールを諦めるかのどちらかになる。

あと、現在の日本は子育てのために退職した後、再就職する事が難しい。

中所得以上の家庭でのホームスクールの実現には、休職した保護者が子供の成長後に仕事に復帰できるようにするための労働制度の変更も必要だろう。

ホームスクールと「発達障害を背景とした毒親」

発達障害は遺伝の傾向があるため、発達障害の子供の親にも発達障害がある可能性は高い。

精神科医の水島広子医師の著書「毒親の正体」によると、「毒親の多くには精神疾患があり、最も多いのは発達障害」、だそうだ。

ホームスクールで家庭で勉強を教える場合、閉鎖的な環境になってしまい、毒親・虐待の問題が多発する可能性がある。

対策として、

  • 定期的に心理士が親子と面接
  • ホームスクールの子供を集めて生活状況を聞くアンケートを実施し、その中に虐待をチェックする質問を設けておく

といったやり方が考えられるだろう。

保護者の側のストレスを溜めないために、「子供が幼い間は、子育ての休みを取れるよう、時々、発達障害の専門資格を持つベビーシッター・家庭教師を利用する事」などの対策が必要だと思う。

加えて、発達障害を持つ人は社会的技能が低いため、発達障害を持つ親は教える事が下手という傾向が予想される。

発達障害を持つ親に「教え方」を教える事がまず必要だろう。

インクルーシブ教育を好む保護者

ASDの生徒の保護者は、ホームスクールとは真逆のインクルーシブ教育を支持する事が多い。

だが、前述した理由から、アスペルガーを持つ生徒には集団授業は向かないと自分は思う。

ASDの生徒の保護者がインクルーシブ教育を強く支持する場合、

  • 単純に現実を知らない
  • 発達障害は遺伝するため、保護者にも軽度のASDがあり、インクルーシブ教育にASDの拘りで拘ってしまい、都合の悪い情報が耳に入っていない

という二つの可能性があると思う。

ホームスクールの財政面へのメリット

アスペルガーは100人に一人、ADHDは100人に3~5人いる。

2018年時点で、14歳以下の子供の人口推計は、1553万人。

出典:産経新聞「子供人口過去最低を更新 37年連続減の1553万人 少子化に歯止めかからず

14歳以下だけでも、アスペルガーを持つ児童は約15万人、ADHDを持つ児童は45万~75万人と推計できる。

アスペルガーを持つ人の半分はADHDの特性を併せ持つため、アスペルガーとADHDの児童数の合計からASDの半数に当たる7万人を引いて計算しても、計52万人~82万人になる。

財政問題を抱える日本政府にとって、これだけの児童を受け入れる特別支援学校の増設は大きな負担になる。

ホームスクールは、家庭が教育のコストの大部分を負担し、行政はそのサポートをする形になるため、社会保障費の増加を抑制できる。

ただし、コストカットを主な目的とした手抜きの「ホームスクール」が実施されないよう、行政をNPO等が監視する事が必要だろう。

ホームスクールと社会的コスト

ホームスクールは、子供一人に親一人が教師としてつくため、集団授業に比べて社会的コストが大きいと思われる。

だが、日本のASDの22%が引きこもりとなっている。

詳しくは、別記事「日本のASDの22%が引きこもりに追い込まれている」で解説している。

引きこもりの社会的コストと比べれば、ホームスクールの社会的コストはまだ安い方だと自分は思う。

更に、「発達障害と少年犯罪」という本では、「発達障害と犯罪には直接的因果関係はないが、迫害体験を第三因子とした間接的な相関関係はある」という趣旨の事が述べられているようだ。

「ケーキを分けられない非行少年たち」という本でも、「軽度の知的障害や発達障害を持つ少年が学校でいじめ被害を受け、そのストレスを背景として幼女への猥褻行為に及ぶなどの非行行為に走っている」と書かれている。

そういった犯罪者になられた場合の社会的コストに比べると、ホームスクールの社会的コストはまだ安い方だと自分は思う。

ASD向け教育制度の統計的検証を

中室牧子准教授の著書「学力の経済学」では、

「教育政策にランダム化比較試験などの統計的検証を加えて効果の有無を確かめるべき」

との意見が繰り返し強調されている。

自分もその意見に賛成だ。

ただ、現在の教育経済学は健常者の児童を対象にした研究と思われ、発達障害児の教育政策には、また別に統計を用いた科学的研究が必要だ。

まずは、ASDを持つ生徒を対象に、ランダム比較化試験などで、ホームスクールとインクルーシブ教育両方をした場合の、学力やフラッシュバック被害への因果関係を調べると良いと思う。

統計的調査で、ASDを持つ生徒にはホームスクールの方が良い、と示されれば、アスペルガーを持つ生徒の親を納得させて、ASDを持つ生徒へのホームスクーリングを実施する事がしやすくなるだろう、と自分は思う。

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