試験制度におけるアスペルガーへのバリアフリー

1.アスペルガーには面接試験を選択制に

コミュニケーションの障害を抱えるアスペルガーには、進学時の入試や就職・転職時の採用試験で不利にならないよう、面接試験を選択科目制にする配慮が必要だ

面接試験の代わりにSPIのような適性検査テスト・志望動機をテーマにした小論文で代替、などの選択肢が考えられる。

健常者にとっては、社交的な人は従来通り面接試験を、内気だったり緊張に弱い人は面接以外の試験制度を選べるようになり、選択肢が増えるというメリットになる。

2.発達の偏りを持つ生徒に試験科目の選択制を

発達障害者には、性格的な特性だけではなく、能力の発達の偏りも見られる。

発達の偏りが激しいと「学習障害」という、れっきとした障害にもなる。

そして、「自閉症の才能開発」には『発達の偏りを持つ生徒は、現在の教育システムでは弾かれてしまい、大成できない』、という趣旨の記述がある。

現在の日本の教育制度では、少数の科目で受験できる私立大学が、発達の偏りを持つ生徒を受け入れる役割を果たしている、という可能性が高い。

だが、私立大学は国立大学に比べ、学費が高い。

発達の偏り故に国立大学への進学が制限され、経済的負担が重くなるのは、公平ではないと自分は思う。

加えて、私立大学は国立大学より格下とみなされるため、就職で不利になる傾向がある。

発達の偏り故に国立大学に進学できず、就職で不利になるのは、公平な社会制度ではない。

発達の偏りを持つ生徒には、国立大学の選抜試験で、「特性で苦手な科目を免除する」という配慮が必要だ。

予想される反論としては、「発達の偏りを持つ生徒に、特定科目を免除すると、大学の生徒の質が下がる」という物がある。

その問題は、「免除ではなく選択制」にする事で解決が可能だ。

具体的には、発達の偏りを持つ受験生には、

  • 発達の偏りで苦手な試験科目の代わりに、発達の偏りで得意な分野で代替科目を選択可能に
  • 発達の偏りで苦手な試験科目を免除する代わりに、発達の偏りで得意な科目では大学生レベルの試験を課す

などの対策ができると思われる。

大学生レベルの試験問題を作る事がコストの問題でできないならば、外部の資格試験の上級保持を選抜試験の代わりにすれば良い。

具体的には、英検1級・TOEFL・TOIECの高得点、数学検定1級などだ。

現在の私立大学の受験制度でも、社会科で国立に比べて細かい知識まで問われるという似たようなシステムがある。

だが、暗記科目の社会科よりも、語学や数学の方が習得が難しく、技能としての経済的価値も高い。

「学生の質が下がる」という問題を防ぐには、免除科目への代替科目は社会科などの暗記科目ではなく、語学や数学などの習得が難しい科目のレベルを上げる事で対応した方が良い。

具体的には、

  • 発達の偏りで計算が苦手な生徒には、数学免除の代わりに英検1級の取得を課す
  • 発達の偏りで語学が苦手な生徒には、英語免除の代わりに数検1級の取得を課す

などだ。

英語や数学などの重要科目のより柔軟な選択制は、重要科目のグループの中で行い、その他の重要度が低い教科のより柔軟な選択制は、重要度が低い教科のグループの中で行うと良いと思う。

つまり、国立大学で、試験全体の難易度を変えないよう注意しながら、試験科目の選択の幅を大きくする、という配慮が、発達の偏りや学習障害を持つ生徒へのバリアフリーな対応として必要だと思う。

少なくとも、学習障害を持つ生徒への「受験科目の免除と代替科目の選択」という制度は反対が少ないと思われ、実施しやすいと思う。

なお、発達の偏りを持つ生徒への配慮は、大学受験に限らず、高校受験・中学受験・小学校受験などのステップでも必要だと思われる。

3.感覚過敏を持つ生徒に試験会場での配慮を

感覚過敏とは、視覚・聴覚・触覚などが敏感すぎる事を指す。

聴覚が敏感で雑音が気になってしまい、仕事に集中できない、などの事例がある。

試験会場において、感覚過敏の受験生には特性に応じた配慮が必要だと自分は思う。

例えば、聴覚過敏の生徒には耳栓の使用を許可したり、別室受験を認める、などの配慮だ。

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